クラプトンの大波乱人生
大好きなロックギタリスト、エリック・クラプトンのドキュメンタリー映画「エリック・クラプトン―12小節の人生―」が今公開されている。今日その映画を観てきた。ドラッグやアルコールに埋もれる波乱の人生であることは知っていたが、これほどまで大大波乱であったとは・・・!本人のインタビューを中心に構成されているので、真実の人生が語られているのであろう。
<幼少期 >
幼いころ、両親の離婚により祖父母に育てられ、引っ込み思案の性格であったことから一人でギターを覚え、虜になって行った幼いころ。BBキングに傾倒し、ブルースギタリストとして頭角を現していった様子。音楽の好みが変化するにつれ、バンドの脱退、新バンドの結成を繰り返し、その数も多く、活動期間も短いものもあるが、その都度素晴らしい楽曲を作りあげている。まあ、ここまではアーティストとして特別なことではないが、その後に波乱の人生を経験していく。
<名曲「いとしのレイラ 」誕生秘話>
そして恋愛。数多くの女性を愛したことを赤裸々に語っている。中でも有名な話は、大親友であるジョージ・ハリソンの妻、パティ・ボイドと恋に落ち、そして別れ。その思いをあの名曲「いとしのレイラ」に込め、作ったという話は有名だ。
この曲は「ライラとマシュヌーン」という中東の「古典的悲恋文学をモデルにしていると語っている。それほど友人の妻パティを愛していたのだろう。
この「レイラ」を私は、ロックの中で20世紀最高の傑作と思っている。
<ドラッグ、アルコールに埋もれた生活>
さて、彼の人生のその後には、ドラッグ、アルコールに埋もれ音楽活動もせず、退廃的な生活を送る。「自殺すると酒が飲めなくなるので、自殺は止めた」との言葉が印象に残った。
<復活と愛息の転落死>
彼は復活し、素晴らしい楽曲を世に出した。その矢先に、最愛の息子が4才の時に、マンションの53階の部屋から転落死した。清掃人が窓を開けっ放しにしていたとのこと。
息子を思い、作った楽曲が、「ティアーズ・イン・ヘブン」だ。この曲は1993年の最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀歌手賞に輝いている。
クラプトンは、既に70才代後半でライブを卒業したらしい。日本大好きで、真偽のほどは分からないがとんかつが大好きで、お忍びで来日して、味わっていたとのこと。
もう、クラプトンのライブが観られないのは、はなはだ寂しい限りである。
お薦めの映画だ。