日本代表の主力メンバーが決定

 昨夜のキリンチャレンジカップ、対ベネズエラ戦は引き分けではあったが、今後レギュラーとなるメンバーと攻めの形がはっきりした内容であったのは収穫の一つといえる。

 過去において、W杯終了後の新チームや監督が代わり新たなチームとして再出発する瞬間が何度となくあったが、今回ほど主力組とその他のメンバーが短期間に色分けできたのは珍しいことではないだろうか。

 

 その攻撃陣は、大迫をワントップに、二列目の真中が南野拓実、左に中島翔哉、右に堂安律といった布陣で決まったようなものだ。二列目の三人には、今までにないドリブルでの仕掛けなど個々の力強さとテクニックがある。大迫は相手DFにマークされてもボールを収められる個の強さが身についてきたので、味方の上がりを待つ時間的な余裕が生まれ攻撃に厚みが増したように思える。

 

 このフォーメーションに比べ、後半に攻撃陣を構成した、杉本健勇、伊東純也、北川航哉、原口元気の攻撃陣は、これまでの日本代表の悪いところ、要するに、すぐにパスを出す、仕掛けない、シュートは打たないなど、イライラを感じさせる攻撃陣であった。フレッシュ三銃士の攻撃の形をすぐそばで見ていたのに意識が足りないのか、不思議でならない。

 

 さて、それからDF陣。酒井宏樹がつまらないファウルを犯しPKを与えてしまった。相変わらずゴール近くでの集中力が改善されていないのにはガッカリさせられた。

 DFの内容では、冨安健洋が1点もののボールをゴール前でスーパークリアしたことが唯一光ったシーンとして上げられる。190cm近くの大型で堂安と同じ年の20才という若いDFが現れたことは頼もしく思える。ベルギーのプロリーグでレギュラーとして出場数も多いので、ゲーム感覚もあり、のびしろもあるのだろう。その結果が出ているプレーぶりであった。本人も大いに自信となったであろうから今後はさらにⅮFの中で確固たる地位を確保するのではないか。

 

 ということで、昨夜のゲームは、1―1の分けのゲームであったが、主力組と代表からこぼれるメンバーとの色分けがはっきりしたことは成果と言えるのではないか。

 20日のキルギス戦が楽しみだ。