根性主義よ、サヨウナラだ

 スポーツシーズンたけなわのこの季節。昨日も色々なスポーツイベントが開催されテレビ中継されていた。

 ヒマジンの私はスポーツ中継ばかりでなく、バラエティやスポーツニュースで放映されていたのも含めすることもなくボケッと観ていた。

 その中で、特に印象に残った番組がいくつかあったので、以下に記してみた。

 

その1 「全日本学生駅伝大会」

 今や駅伝の強豪校となった、原監督率いる青山学院大学が下馬評どおり大差で優勝を果たした。

 原監督は選手の自主性を重んじ、体育会系の根性主義とは異なる指導方法で同大学を強豪校へと育て上げた。

 高校時代にはごく普通の選手を上手に育て、層が厚い組織へと強化を図っていったとのこと。また3位になった東洋大も42歳という若い監督が、やはりうまく選手を育てていったことは、昨今のパワハラ監督とは異なり、日本のスポーツ界もやっと根性主義から脱却しそうかな?と思わせる大会であった。

 日体大パワハラ監督、観ていたかな・・・?

 

その2 「消えた天才」

 TBS放映のバラエティ番組

サッカー日本代表の宇佐美選手が、天才と思わせた当時の中学生を追いかけていた番組。U―15のカテゴリーでは日本代表までなった中学生が、ある日から突然サッカーと縁を切り、以後サッカーが嫌いになってしまったとのこと。

 何があったのかを追跡した番組であった。彼はあまりのテクニックの持ち主であったため時には強引に仕掛けていくことがあり、それを見た監督は「パスをもっと回せ!」と叱りつけたとのことで、チームメイトからも、自分勝手だなどと色眼鏡でみられ、挙句の果てにパスが来なくなってしまった。そのことからサッカーが嫌いになり、縁を切り、バイクで暴走行為までするようになってしまったといった内容であった。

 現在は立ち直り、仕事もきちんとしており、子供がサッカーをしたくなったら教えてあげようかと余裕も出てきたとのことであった。

 スタジオでコメンテータを務めていた青学の原監督は「すべてのスポーツ界を代表して、彼に謝りたい。日本では『協調性』を必要以上に重んじ、選手を均一に育てようとする」とのコメントが印象的であった。

 日本のスポーツ界の悪しき慣例「出る杭は打たれる」

 

その3  「大谷翔平、メジャーリーガー大谷翔平~自ら語る 挑戦の1年」

 大谷選手がメジャーリーグで活躍する姿を描いた内容。日本でプレーしていた時にはあまり頼ることがなかった相手選手のデータ。メジャー屈指の投手のデータを頭の中にインプットし、打席に向かったが、データ上ではほとんど投げないであろうチェンジアップを投げられた時に、大谷は反射的にとらえヒットにしていた。

 今年の大谷選手はヒジの故障で手術をすることが話題となったが、私には、より高みのメジャーという最高峰の舞台で、データを重んじ、戦略を変えていった対応力に感心させられた。

 やっぱり「根性主義よ、さようなら」だ。

 

その4 「NHKスポーツニュース;急性骨髄性白血病からの復帰を目指すJリーガー」

 アルビレックス新潟の早川史哉選手は2年前に急性骨髄性白血病に侵され、リハビリに頑張っているとのこと。

 彼は立ち上がることにもだるさを感じる中で、再起を目指す戦いには感動を覚えた。

廻りの支援はもちろん必要だが、なによりも本人のやる気、メンタルの強さには図り知れないものがあると思わされた。

 指導者は「本当のメンタルの強さとはどのようなものか」をキッチリ指導することを願う。